セラミック矯正の勘違い

2018年12月28日

セラミック矯正の真実

セラミック矯正をすることで、出ている前歯を引っ込めることが出来ます。
例えば、「出てる正面の前歯が横の前歯ぐらいまで引っ込んだらＯＫ！」というなら、

セラミック矯正をすれば、

出てる前歯は引っ込んでキレイにそろいます。

このように、ある特定の歯が飛び出ていて、引っ込んだ他の歯のレベルまで揃ってくれれば良い！というケースにセラミック矯正は適しています。

でも、「前歯を引っ込めた結果として口元が引っ込んでくれたら・・・」と思っているなら、それは絶対に無理です。
「歯」のレベルでいくら引っ込んでも、口元を押し出している「歯肉」の部分が全く引っ込んでいないからです。　その「歯肉」の部分も引っ込まないと、口元は引っ込まないのです。

時折ある、そういうセラミック矯正の典型的な失敗例が、このケースです。

この方は、20代の女性（会社員）で、他院で「引っ込めたい！」と相談に行きました。
そこで「前歯をセラミックにして引っ込めたら、今より引っ込むよ」と言われて治療を受けたのですが、「全然変わらない！」と不満を覚え、当院にあらためて相談に来られました。
前歯4本がセラミックになり、かなり内側に倒れたような見た目になっています。

肝心の口元は、と言えば・・・

口元が出ていて、もっこりした感じはそのままです。

そこで、抜歯した上で通常の上下顎前突の矯正を行いました。
（まず上下左右の4本抜歯して、ハーフホワイトtypeで矯正。
後日、上の歯を2本追加抜歯して、更に上の前歯を引っ込めました。）
＊ハーフホワイトtype：上下とも歯の表側に白いブラケットを付け、上は白いワイヤー＆下は銀色ワイヤーのストレートワイヤー矯正

その結果、