上の前歯が飛び出て、しかも凸凹もあるんです・・・

患者さんは、10代の男性(学生)です。
「上の2本の前歯が飛び出ているし、前歯全体がガタガタしているのをキレイにしたい」
という希望でした。
【Before】

叢生の矯正前の歯並び
叢生の矯正前の歯並び
叢生の矯正前の歯並び
叢生の矯正前の歯並び
叢生の矯正前の歯並び
叢生の歯並びの人の矯正前の口元
叢生の歯並びの人の矯正前の口元
口唇を閉じるとオトガイ部に力が入って緊張し、梅干し状のシワが認められます

レントゲン写真で確認すると、

この患者さんの場合、
【診断】
#.顎と歯の不調和による叢生                               
と診断しました。
臼歯の咬合関係は特に問題なし。
【治療方針】
1.上下の左右の奥歯を抜歯をしてスペースを作り、前歯をきれいに並べる
2.残る隙間分を出来るだけ後方に移動
という治療計画にて、矯正を進めることにしました。
【抜歯】
上下の左右の奥歯を1本ずつ計4本抜歯(4番目の奥歯を抜きました)
埋まっている智歯は、上だけ早期に抜歯をしました。 下は経過観察です。
【治療装置】
マルチブラケットシステム(ハーフホワイトtype)で矯正を開始。

マルチブラケットシステムで矯正治療開始(白いワイヤーを使用)
マルチブラケットシステムで矯正治療開始(白いワイヤーを使用)

*ハーフホワイトtype:上下とも歯の表側に白いブラケットを付けて、上には白いワイヤー&下には銀色のワイヤーを用いたストレートワイヤーによる歯列矯正                

【5か月経過】
上下とも前歯は何とかココまで並びました。

マルチブラケットシステムで矯正治療始めて5か月経過(白いワイヤーを使用)
マルチブラケットシステムで矯正治療始めて5か月経過(白いワイヤーを使用)
マルチブラケットシステムで矯正治療始めて5か月経過(白いワイヤーを使用)
マルチブラケットシステムで矯正治療始めて5か月経過(白いワイヤーを使用)

先ず、前歯の乱れを無くすために抜歯スペースを使います。 そのため、叢生の患者さんの場合、どうしても前歯を引っ込めるスペースが減少します。
それでも前歯を出来るだけ後方へ移動させ、残る隙間を閉じていきました。
特に、飛び出ているように見える上の前歯の唇側傾斜を、可及的に直立させるよう意識しました。

【After】

叢生の矯正後の歯並び
叢生の矯正後の歯並び
叢生の矯正後の歯並び
叢生の矯正後の歯並び
叢生の矯正後の歯並び
叢生の歯並びの人の矯正後の口元
叢生の歯並びの人の矯正後の口元
口唇を閉じるときのオトガイの緊張が少なくなりました

【保定】 上下ともフィックスタイプ&クリアリテーナー
【治療期間】 1年10か月間
【治療費用】 78万4300円
        (ハーフホワイトtypeのマルチブラケットシステム)

あらためて、矯正治療前後の歯並びと口元の変化を比べてみましょう。                   

叢生の矯正前の歯並び
矯正前の上の歯並び
叢生の矯正後の歯並び
矯正後の上の歯並び
叢生の歯並びの人の矯正前の口元
矯正前の口元
叢生の歯並びの人の矯正後の口元
矯正後の口元

レントゲン写真でも比較してみましょう

左側が矯正前、右側が矯正後、です

矯正治療により、きれいな歯並びと良い噛み合わせを獲得することが出来ました。
口元もちょっとはスッキリしたのではないか、と思っています。

また、この患者さんの場合、治療を開始して1年ぐらいした時点からいろいろと事情があり、数か月に一度の来院しか出来なくなってしまいました。 その分、トータルとしての治療期間が長くなってしまったかなと思われます。