口ゴボとガミースマイルを治したい

2025年7月25日

ここでは、この方の治療の詳細について記していきます。

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患者さんは、20代の女性（社会人）です。
「ごぼ口を引っ込めたい！
　そして、笑うとガミースマイルになるのも治したい！」
という希望でした。

【Before】

レントゲン写真で確認すると、

この患者さんの場合、
【診断】
＃１．上顎前歯部が下方へ位置していることによるガミースマイル
＃２．上下顎前突（歯槽性）　
　　　　噛み合わせの関係はノーマル。
と診断しました。

【治療方針】
１．上下とも奥歯を抜歯して、上下の前歯を最大限に後方へ移動　
　　（上の奥歯にアンカースクリューを補強として使用する）
２．上の前歯部を圧下させて、ガミースマイルの改善を図る
　　（上の前歯にアンカースクリューを補強として使用する）
３．上の前歯をあらためて奥へ引っ込ませる
という治療計画にて、矯正を進めることにしました。

【抜歯】
通法通り上下の左右の奥歯を1本ずつ計4本の便宜抜歯
上下左右にある智歯も全て抜歯

【治療装置】
マルチブラケットシステム（スタンダードtype）で矯正を開始
アンカースクリュー：
　上顎に計４本（前歯に２本、奥歯に２本）使用

【治療開始】　
まず、通法通りに便宜抜歯を行い、矯正装置を付けました。

ステップが進み、歯列が揃ったところで、上の奥歯に補強用のアンカースクリューを植立しました。

上ではアンカースクリューを併用しながら、下では従来法で、前歯を後方へ最大限に移動させます。

順調に治療は進み、下の歯列では抜歯したスペースが無くなりました。
上の歯列では、まだ抜歯スペースが残っているのですが、前歯部の噛み合わせが深くて今以上に上の前歯を奥へ引っ込めることが出来ない状況でした。

そこで上の前歯を圧下させることで、ガミースマイルの改善を兼ねて前歯の噛み込みを改善（浅く）することにしました。
あらためて、上の前歯にアンカースクリューを植立します。

準備が整ったところで、上の前歯を圧下させます。

参考までですが、今からガミースマイルの改善を図るわけですが、前歯を引っ込めたことで、笑った時の前歯や歯肉（歯ぐき）の見え方は、かなり抑えられたものになっています。

ガミースマイル（前歯部の噛み合わせ）を改善させた後、残るスペースを前歯を引っ込めます。
合わせて仕上げの調整を入れたり・・・ちょこちょこと修正を挟みながら、治療はエンドロールへ向けて進みます。

【After】

矯正後の状態をレントゲン写真で確認すると、

【保定】 上下ともフィックスタイプ＆クリアリテーナー
【治療期間】　約２年間
【治療費用】　８２万円
【治療装置】スタンダードtypeのマルチブラケットシステム、
　　　　　　アンカースクリューを計４本、

今回も、色々ありましたが、口元も笑顔も良い方向へ大きく変えることが出来ました。
矯正治療に伴い横顔や口元の雰囲気はガラリと変わり、満足してもらえたようで何よりでした。

では、矯正治療前後の「レントゲン写真」や「笑顔、口元の写真」などを比較してみましょう。　

まずはレントゲン写真の比較です。

次は、笑顔や横顔・口元の比較です。

最後に、ガミースマイルが治った様子をレントゲン写真で見てみましょう。

また、ガミースマイルの改善にあたり、当初は上の歯列全体を圧下させることも考えていました。
しかし、治療を進める中で当初よりも（上手いこと）前歯の噛み込みが深くなってきたので、上の前歯だけを圧下させて治すプランに変更しました。
うんうん、狙いがしっかり当たり、十分満足のいく結果を得られました。　私も満足です。