ホワイトニングの基本
ホワイトニングの基本
二つのホワイトニング
歯が白くなるのは、過酸化水素が歯の内部の着色成分を分解消失するためであるという説が、歯のホワイトニングのメカニズムに関する主な考え方です。
刺激の強い高濃度の過酸化水素を直接用いて行うオフィスホワイトニング、刺激の弱いマイルドな過酸化尿素を用いて行うホームホワイトニングの二つがあります。
ホワイトニングの種類
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングでは、35%過酸化水素を主成分とする薬剤を用います。
＊この濃度では非常に刺激性が強く危険なので、歯肉防護材を併用したり、
取り扱いにはとても注意が必要です。
処置中に手や歯肉にちょっと付いただけでも、激痛が走ります。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングでは、10~20％ 過酸化尿素を主成分とする薬剤を用います。
＊ 過酸化尿素がゆっくりと持続的に分解されて約3.6%の過酸化水素となり、ホワイトニング効果を発揮します。
オキシフルなどの傷口消毒剤は3%の濃度の過酸化水素ですから、安全であることが分かると思います。
ホワイトニングによる変化
歯科の世界では、歯の色を識別する時に『 VITA shade guide 』という色見本を参考にします。
この色見本では、歯の色を色相により、
A系統（オレンジ色）
B系統（イエロー・オレンジ色）
C系統（グレー・オレンジ色）
D系統（ブラウン・オレンジ色）
の4つに分類しています。
そして、各々の系統内で、明度で更に4段階程度に分類しています。
この色見本を明度を基準にして明るい順番に並べると
B1 /
という順番になります。
ホワイトニングをすることで、歯の明度は8段階ぐらい明るくなることが知られています。
例えば、最初にA3の色だった人が、 ホワイトニング後にA1になったとすると、色相的には2段階ぐらいしか変化していませんが、明度的には7段階の変化をしたことになるのですね。