矯正中の歯磨き
矯正中のプラークコントロール
ブラケットが付くと、お口の中の凹凸は激しくなり、とても歯磨きの難しい環境になります。
そこで矯正を始める前に、まずお口のクリーニング(歯石取り)を済ませます。 そうすることで、口腔内細菌(ばい菌)が1/100~1/1000に減少して、より清潔なお口の中になります。
その後、抜歯したりブラケットを付けて矯正を始めることで、矯正中の虫歯などのリスクを減らします。
矯正中の歯磨き
治療中の歯磨きは仕事である!と言っても良いかもしれません。
ブラケットの周囲や歯肉との境目辺り、特に装置の歯肉側は歯垢がとても残りやすい状況になっています。 歯磨きの時間も、かるく倍ぐらいの時間がかかるようになると思います。
そこで、矯正装置が全て付いた次の予約で、必ずお口のクリーニング&歯磨きのアドバイスのための時間を取るようにしています。
治療中も、必要に応じて歯磨きのアドバイスをします。
必要なら時間をとって、再度の歯磨き指導&お口のクリーニングを行うこともあります。
ただ、どんなに頑張って歯磨きをしてもおのずと限界があります。
歯列矯正が終了してきれいな歯並びになったら、一度お口全体の大掃除(いわゆる歯石取りを含むクリーニング)をして、中に入りこんで歯磨きだけでは取れない汚れなどをキレイにして、お口の中をスッキリさせます!
矯正中の効果的な歯磨き
1.できるだけ鏡を見ながら歯ブラシを当てて歯磨きを行い、チェックする
何となく歯磨きをするのではなく、歯垢の付着・残りやすい場所 ( ブラケットの縁周り、や歯と歯の間)、食さの挟まりやすい場所 ( ワイヤーと歯の間 ) という弱点を意識して、歯ブラシを確実に届かせて磨くことが大事です。
( 特に多くの方で、前歯の裏側に付けた装置の歯ぐき側の辺りが磨けていないことが多いように思います。)
歯の裏側に矯正装置を付けた見えない矯正の場合、他人からも見えないけれど、自分でも見えません。 ある意味、想像を逞しくして磨くしかありません。
ちゃんと磨けるのか心配される方も多いですが、大丈夫です。
表側に付けた場合よりも頑張りは必要ですが、大概キチンと磨けています。
2.毛先が開きだしたら新しい歯ブラシに交換する
細かい所の汚れを取ろうと思ったら、歯ブラシの毛先が届かないと取れません。
歯ブラシの毛先が開いてしまうと、同じように磨いていてもその効率はどんどん落ちています。
矯正装置が付いていますので、歯ブラシの毛先を突っ込むようにして磨いていかないと届きません。
そして、突っ込むようにして磨いているので、普通に磨く場合よりも歯ブラシの毛先がとても開きやすいのです。
よく、「矯正中はどんな歯ブラシを使えば良いのですか?」
という質問を受けますが、お口の中で動かしやすいブラシのヘッドがコンパクトな歯ブラシであれば、どれでも構いません。
どの歯ブラシを使うかよりも、大事なことは毛先が開いたら新しい歯ブラシに交換する!ということです。 気持ち的には、毎週交換。 長くても2週に一度は交換してください。
3.フッ素入り歯磨き粉やデンタルリンスを併用する
基本的に、歯垢は歯ブラシによる物理的な清掃で除去できます。
しかし、矯正装置などが邪魔だったり、鏡でチェックしても見えにくかったりして、普段のような歯磨きがなかなかキチンと出来ないのも現実です。
物理的に確実に落とせなかった汚れに対して、フッ素入り歯磨き粉やデンタルリンスの薬効による化学的な清掃効果を期待する作戦です。
これらの医薬部外品はプラスアルファーの薬用効果であり、それで十分というものでない事は当然です。
しかし、確実な歯磨きが出来ない部分がある以上、効果のあることは何でもやろう!という考えに立てば、十分意味があると思います。
ワンポイント・アドバイス
フッ素入り歯磨き粉やデンタルリンスをより有効に使うために注意することが一つあります。
それは、ウガイ です。
☆ フッ素入り歯磨き粉であれば、使用後にウガイをし過ぎないこと!
☆ デンタルリンスであれば、使用後に水でウガイをしないこと!
医薬部外品の薬効は決して強いものではありません。
使用後に水でよ~くウガイをして、薬用成分を直ぐに洗い流しては効く暇がありません。
できれば使用後の30分から1時間ほどはその状態を保ってください。
気になるなら、その後にあらためて水でよ~くウガイをして下さい。
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**矯正のエトセトラ**
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