矯正を早く終わらせる秘密!

矯正で歯を早く動かすために

 

歯を安全に早く動かすポイント、それは二つあります。
低摩擦&弱い持続的な力」と「治療の段取り(手順の簡略化)」です。

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生物学的に無理のない矯正力を加えること

歯が動くとき、歯の周りでは骨が吸収したり再生したりという様々な反応が起きています。
実は、たった10gの力でも歯は動きます

矯正の力は10gでも歯が動きます

(ちょっと面倒くさい話ですが、)組織内の末梢毛細血管の動脈圧は、50g弱なので、歯を動かしている間、この50g以下の矯正力で治療が出来れば。。。。。歯の周囲の毛細血管の血流を妨げることが無いので、最もスムーズに反応が起きて,一番理想的な歯の動きになります。

実際の臨床では、摩擦力をゼロには出来ないし、歯の大きさでも必要な力が異なるので、実際に加える力は100~150g程度の力になります。
過去の研究でも、100~200g程度の力が一番よく動くことが分かっています。)
ですから、世間で流れるイメージのような強い力や従来の歯列矯正でよく用いられた大きな力だと、周辺組織の血流が妨げられて、反応がうまく起きなくなります。 すなわち、歯があまり動かなくなるということなんです。

低摩擦のブラケット

ところで、ブラケット(装置)とワイヤーの間には必ず摩擦力が生じます。
従来、この力が結構大きいので、どうしてもある程度強い力をかけざるを得ませんでした。(⇒しかし、力が強くなり過ぎると歯が動かない・・・)

この摩擦力をどうやってコントロールして適切な矯正力を加えていくかが、実際の臨床では大事になります。
それが、アメリカのDamon先生が提唱した〔 Light Friction-Light Continuous Force 〕(低摩擦&弱い持続的な力)という治療コンセプトなのです。

そして、ブラケット&ワイヤーを組み合わせて、治療の状況により「パッシブステージ」、「インターラクティブステージ」、「アクティブステージ」と、三つのフェーズを上手くコントロールして、よりスムーズな歯の動きを行えるようにしています。

それに基づいてできたブラケットが、ワイヤーとの間の摩擦力を低いレベルでコントロール出来るセルフライゲーションブラケットです。
(下の写真の左側が表側矯正用、右側が裏側矯正用)

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そこで当クリニックの矯正においても、
裏側矯正ではインターアクティブタイプのセルフライゲーションブラケット、
表側矯正ではセルフライゲーションブラケットの概念を取り入れたジルコニアブラケット、
それぞれ採用しています。

弱い持続的な力を発揮する新素材ワイヤー

従来多く用いられてきたステンレススチールワイヤーや高弾性ニッケルチタンワイヤーですが、

新素材ワイヤー

最近の新素材ワイヤーは、より歯の移動に適した弱い&持続的な力を発揮することができます。 ベータチタンワイヤー、温度依存性カッパーナイタイワイヤー、ガムメタルワイヤーなど多く新素材ワイヤーを治療に用いています。
 

治療手順の簡略化

従来のスタンダードエッジワイズのループメカニクスでは治療を進めるとき、
例えばステップ「1」が終わってからステップ「2」、そしてステップ「3」・・・と一段階ずつ進めて、その間に頻繁なワイヤー交換が必要とされていました。

しかし、現代のストレートワイヤーエッジワイズのスライディングメカニクスに変わる中で治療手順がだんだんシンプルになってきました。

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そして、セルフライゲーションブラケット&新素材ワイヤーと組み合わせることで、更なる治療手順の簡略化が図られてきました。

そのため、ステップ「1」と「2」を同時に行えるよう段取りを整えることが出来るようになったり、場合によってはステップ「1」からいきなり「3」へ進むことができるようになったのです。